紫花豆の育苗株を定植しました。
5月下旬からビニールハウス内で育苗を開始し、2週間ほどで生育の良好なものは15〜20cm程度まで大きくなりました。
初期生育の段階で向こう半年の成長力の個体差を見抜くことは困難なため、双葉がなるべく綺麗に開いており、順調に育っている株を優先的に定植しました。
紫花豆の種子は在来種が中心となり、F1種が一般流通していないため、生育に個体差が現れやすいことも特徴です。
2週間の間、加温していても発芽せず、じっとポットの土壌の中で変化しない種子や発芽の途中で細胞分裂を停止してしまい腐ってしまうもの、最初から腐敗が進行してしまうものなど様々です。
在来種の面白いところは、種を次世代に伝えて行こうとする性質が強いため、発芽のタイミングがバラバラだとよく言われます。
それは様々な外部環境変化への対応力を高めるためと考えられています。
ところで、こちらはプランターに播種した紫花豆の双葉の様子です。
ポット育苗株に比べ、なんとこちらは双葉の左右の長さが約2倍の40cm以上もあります。
植物の種類は膨大ですが、双葉の時点でこれほど大きなものも珍しいのではないでしょうか。
同時に植物は外部環境が非常に大切であることがわかります。
温度、灌水量、土壌成分、根が十分に張っていける空間の少しの違いでも初期生育の段階から明らかな変化が生じるのが植物栽培の面白いところです。
その背後の分子現象の動きを相関的・定量的にデータ解析できれば農業はもっと面白くなっていくことでしょう。
THE KOKONOE 代表☀
【紫花豆の育苗株の定植】双葉の段階で40cmを超える巨大株も
更新:2020/06/12