自然から学ぶことは膨大だ
小さな野の花にも 圧倒的な千年杉にも 沈黙する巨石にも
過去があり 現在があり 未来がある
止まることのない循環の海に身をゆだね
めいめいがありのままに生きる
その姿に人は感動し 心新たに創造を続ける
人は自然と友になり 歩み続ける中に
自らの絶対感を発見するのではないだろうか
自らの生の声に素直に歩もう たった一度の人生なのだから
わずか1gの肥沃な土壌には途轍もない微生物が存在する
その数は数十憶を超えるという驚くべき事実
太古から存在した彼らは遺伝子を受け継ぎ、時に伝播させ
生態系の多様性に大きく貢献してきた
つながり、支え、大地を育むミクロコスモスの住人達
草も木も人はさらなり真砂まで、生命は相互作用し、地球上を覆うように脈動は続いていく
その上に人は立ち、歩み、高めあう
そう、大切なものはいつも目に見えないのだ
偶然か必然か、確率論か決定論か
この時、この場所で命の縁が生じ、歩み始める生物達
独自の生命場を形成し、時空間とユニークに関わる
今ここで育つ瑞々しい野菜達に潜む壮大な物語よ
一期一会に心をふるわせずにいられない
旋回する宇宙のろくろは、今日も詠み人知らずの詩を創造する
世界は生成と消滅を繰り返す
陰と陽の性質に基づき、多種多様にその顔を現出させる
倭の国・日本 四季のめぐりを通じて環(輪)を感得する
神話の里・戸隠 時に-20℃を下回る静寂の厳冬期
時間停止の様相を感じる世界から回転が加速されゆく芽吹きの季節
春、動的な成長サイクルに移行し、動植物は欣喜雀躍する
人は身体と精神が昂じ、創造的生の道を歩み始める
種子発芽より始まる新たな未来へのサイクル
光、土、水、風、大気、微生物と共に響き合う生命のリズム
呼応する環境 空間は果てしなく拡大されゆく
野菜作りを通じて銀河を観ずる
生きるとは 食べること
食べるとは 銀河の一部を身体に取り入れ
遺伝子を発現させ、細胞を合成していくこと
*
私達人間が生きる条件を整えるために、何十億、何百億、あるいは何千億という星が死んだ
私達の体を構成する要素は、全て、地球が生まれる遥かに前に死に絶えた星の炉で作られた
マーカス・チャウン「僕らは星のかけら 原子をつくった魔法の炉を探して」
星が生涯を終える
Supernova
*
星の形成
Star formation
*
細胞分裂
生ある時間は限りがある
それ故、思いを込めて銀河の循環を捉えんと努む
見えない糸で引かれるダイナミックな地に旅立ち
自分の内なる種を育み、運命の車輪を回転させる
迷わず進もう 万物の響きに導かれて
最高の物語を紡いでいこう
神秘の合唱。
ものみなのうつろふからに
さなからに色とり〳〵にうつるなる。
かけてしも思わぬことの
こゝに起き
ことはにも筆にも堪へぬこと
こゝになる。
とこおとめおとめさひすとなよよかに
われらひかれてをとこさひすも。
ゲーテ
「ファウスト 終幕」
(富永半次郎訳)
美しい自然が育む豊かな実り
神々に守られし肥沃の地
大学卒業後、社員研修・コンサルティング系の企業に就職し、法人営業・企画を担当。その後、音(周波数)の仕事に携わる。
2016年春、戸隠の自然環境の豊かさに惹かれて移住し、伝統農法・伝統食の知恵と技法を熟練農家から直に学ぶ。標高が高い戸隠の環境・気候を生かし、高原花豆とエディブルフラワーを中心に栽培。2018年9月に農家民泊・オーガニックカフェ・ビオファーム「戸隠ここのえ」をオープン。
現在、信州大学大学院総合理工学研究科に在籍し、土壌微生物と食品発酵の世界を探求し、エビデンスベースの農と食を実践。
●ながの食品加工マイスター(同大学院「ながのブランド郷土食」認定)
●土作りアドバイザー(土壌医検定認定)。
小学生時代はシンガポール、中学・高校は米国で過ごす。筑波大学卒業後、外資系メーカーにて商品企画・デザインを担当。体調を崩したことがきっかけで、マクロビオティックの道に進み、講師を経て、2016年7月に長野県戸隠に移住。
化学農薬や化学肥料に頼らない農業を夫婦で実践。野菜中心の滋味あふれる自然派な食事やお菓子を農家民泊とオーガニックカフェで提供。長野の発酵食・郷土食を美味しく頂きながら研鑽に励む。
●ながの食品加工マイスター
●KII認定クシマクロビオティックインストラクター
●マクロビオティッククッキングスクールリマ師範科卒業
*写真はSubscribe to NASA’s Newsletterより引用 https://www.nasa.gov/
自然界から創造力とインスピレーションを得て
農と食で感動と喜びの伝播を目指します