自然豊かな環境で、読書を楽しむひとときを。
農・食・文化・芸術・科学をメインに揃えたKokonoe Green Libraryの書籍をご紹介いたします。
店内の蔵書は自由にお読みいただくことができ、お気に入りの書籍のお持ち込みもOKです。
伏流水が流れ、雄大な山々に囲まれた里山で、自分だけのひと時をお過ごしください。
Bon voyage!
"わが国で食べられる山菜は350~360種ありますが、だれもがおいしいと思えるものはそのうち80~100種ぐらいです。本誌では、おいしく食べられる山菜・野草109種を取り上げて、いつ、どこで、どのような山菜が採取できるかを紹介しています。間違いやすい毒草との見分け方も併せて解説しました。"
3月に入ると期待に胸が膨らむ食材があります。
それは、山からの贈りもの "山菜と野草" です。
戸隠で山菜採りが盛んになるのは、5月のGWの前後。年に一度の貴重なシーズンを楽しみに待つ人は少なくありません。
日常の生活圏内の山から自然の恵みを頂けることは、この上ない贅沢です。
でも、山菜と野草は採取マナーを守って、適度に楽しむことが大切。
生態がナイーブなため、欲張りな採取は厳禁です。
ポピュラーで初心者でもわかりやすい品目と言えば、やはりフキノトウやツクシでしょう。
今年は暖冬の影響か、わが家の庭先でも、例年より早くフキノトウが顔を出しました。
春の訪れは、いつだって嬉しいものです。
▼こちらはコゴミ。イワソテツとも言います。山地の雑木林の中で、木漏れ日が当たるような湿地に集団で生えていることが多いです。
初物を天ぷらやおひたしで初めて食べた時の美味しさと言ったら衝撃的でした。
身体に漲る活力を感じ、人は自然と共にある "身土不二" を強く実感しました。
この喜びを身体が一度覚えると大変です。毎年、必ず欲しくなります。
健康長寿の秘訣にも、山菜の影響力は大きそうです。
さて、前置きが随分と長くなりましたが、本書は、山菜採りのビギナー~中級者までを対象とした指南書として活用できると思います。
丁寧な説明と綺麗なビジュアルにより、理解が促進されます。
私は、山菜採りは今期で4年目となります。毎年、本書を春先から読み出し、知識の定着とアイデアを膨らますために重宝しています。
早春・春・夏・秋とシーズンに分けて、109種類の山菜・野草が紹介されています。
間違いやすい毒草の見分け方が詳しく説明されており、現場を想定した配慮の深さを感じます。
また、山菜料理、健康茶、薬用酒、薬草の用い方など、応用方法も紹介されています。
忙しい現代人のライフスタイルで全てを実践するのは容易ではありませんが、興味を持ったことを一つ、二つ実践するだけでも、日常生活をグッと魅力的に高めると思います。
ちなみに戸隠の山々でも、山菜・野草が大変豊富です。私たちは健康茶や薬用酒、乾燥保存などを行い、食のレパートリーを広めるべく努めています。
これが、毎年の密かな楽しみだったりします。5月が今から待ち遠しいですね。
"美しい自然を堪能しながらの山菜と野草摘みは、自然と一体となって自然の恵みを分けてもらえる、格別の喜びがあります。眠っている五感を呼び覚ましに、早春の野や、春山、秋の山野に出かけてみませんか?"
(ここのえ店主)
〈新版〉おいしく食べる山菜・野草 (採り方・食べ方・効能がわかる)
更新:2019/03/02