鈴松庵の入り口
撮影日:2020年9月4日
日本神話で天孫降臨の際、天照大御神に遣わされた邇邇芸命(ににぎのみこと)を道案内した国津神・猿田毘古神(サルタヒコノカミ)が主神として鎮座する伊勢国一宮の椿大神社。
この神社は経営の神様として広く知られる松下幸之助が生前に度々足を運んでおり、茶道の発展と和の心の大切さを広めるべく昭和51年3月に竣工された茶室・鈴松庵(れいしょうあん)が寄贈されています。
誰でも気軽に立ち寄ることができますが、背の高い木立が並ぶ中にあって、心と身体が浄化される清々しい環境が広がります。夏場はエアコンが効いた庵内からひぐらしやセミの鳴き声を聞くことができ、極上の時間が味わえます。
小間(三畳台目席)、広間(十畳書院)、立礼席(六坪)の三室を備え、新緑の春、紅葉の秋、冬の雪景色など四季折々の風情も楽しむことができ、流派を問わず、癒しのひとときを味わう空間として運営されています(1)。
かつてアメリカの『ライフ』誌は松下幸之助と松下電気(現Panasonic)を取り上げ、最高の産業人(Top Industrialist)、最高所得者(Biggest Money-Maker)、哲学者(Philosopher)、雑誌発行者(Magazine Publisher)、ベストセラー作家(Best-selling Autor)と5つの顔を持つ人物と紹介したことがあるそうです。
松下の茶道哲学をうかがい知ることができる言葉があります。
茶道というものの根本は、結局は亭主とお客が相和して、お互いの心づかいが一体となってお茶が行われるというようなところにあるように思う。つまり亭主が誠心誠意お客をもてなし、お客もまた亭主の心づくしを受け、何事もつつましく謙虚に行うようにする。こういう心づかいを示しあうところに、「侘び」というようなものがあるのではないだろうか。(2)
他にも茶道に関する様々な発言がありますが、大別して以下の3点に集約されるそうです。
①茶道は日本人の精神的な伝統文化であり、その考え方は平和的かつ民主的で、普遍性がある。
②茶室に入って一服飲むと心が落ち着き、精神的な豊かさが得られる。
③お茶の心は素直な心に通じる。(2)
呈茶を丁寧にいただけます。
星見草(ほしみぐさ)を模してつくられた和菓子。お皿は記念品として持ち帰りできます。
(2)松下幸之助 茶人・哲学者として 谷口全平・特田樹彦 著 宮帯出版社(2018)
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⾳叉美容トリートメントSound Luxuryを実施。土づくりアドバイザー。