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サンゴ礁は海のオアシス

UP DATE:2020/09/04 カテゴリ:海洋 Ocean

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鳥羽水族館エントランスホールのサンゴ礁
撮影日:2020年9月3日

美しく鮮やかな色彩と摩訶不思議な形が魅力的なサンゴ礁。生物多様性は陸上の熱帯雨林と近似していると言われ、海のオアシスと呼ばれることもあります。海の環境保全の視点からもサンゴ礁の生態維持は極めて重要とされています。

サンゴについて

サンゴは植物や鉱物ではなく動物です。刺胞動物と呼ばれ、イソギンチャクやクラゲと同じ仲間であり、小さい個体が複数集合し群体を形成しています。ポリプという刺胞動物特有の触手を持ち、ここからプランクトン等のエサを摂食したり、排泄、産卵を行います。

サンゴの細胞内には褐色藻が共生し、栄養供給面で相互メリットが実現されています。サンゴは褐色藻が光合成によって産生する酸素、炭水化物、タンパク質等の有機物を受け取り、その代わりに住処を提供しています。褐色藻は褐色、紫色、緑色等の色素成分も生合成するため、サンゴの美しい見た目に一躍担っています。

また、サンゴは海水中の二酸化炭素やカルシウムを取り込むことで、炭酸カルシウムを主成分として骨格を構成しています。サンゴの個体数の増加に伴い、造礁サンゴへの生命活動と発展を続けた末、サンゴ下部には分厚い石灰岩の層ができ、サンゴ自身は沖へと成長していきます。

長い時間をかけてサンゴの群体が広域にわたって形成された地形をサンゴ礁と言います。

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サンゴ礁の生物多様性

サンゴ礁は驚くべきことに5000年以上もの生命活動を続けているものも珍しくなく、世界100カ国以上の領域で確認されています。世界の海に存在する50万種の動物のうち、約1/3はサンゴ礁と栄養循環、産卵などの点で関与しながら生態を保っているとされ、海中のオアシスと言われる所以です。膨大な種の微生物も共存しています。

加えてサンゴ礁は海中の二酸化炭素濃度の調節にも不可欠な役割を果たしているとされています。近年サンゴ礁の消滅が危惧されています。海中のサンゴ礁の生態系が乱れれば、陸上の生態系にも直接的・間接的に影響を与えることは間違いないと思います。

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この記事を書いた人

THE KOKONOE 代表⽔⾕ 翔

医⼯学修⼠。信州⼤学⼤学院博⼠課程(社会⼈研究⽣)に在籍し、⼟壌微⽣物のゲノム解析を通じて⽣物多様性と共⽣のメカニズムを研究。
民泊とファーマーズレストランでは過ごす⼈の⼼と⾝体の両⾯からパワーチャージできる空間づくりに⼒を⼊れている。花⾖・エディブルフラワー・⼭野草・ハーブ年間約120種を有機栽培。
⾳叉美容トリートメントSound Luxuryを実施。土づくりアドバイザー。

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